紫央くんが『ユリ、こっち』って言ってお店の奥に入っていく。
スタッフでもないのに入るのは気がひけるけど…友達の家に遊びに来たんだから、堂々と行っていいんだよね?
お店の奥に続く暖簾をくぐって、すぐのところに階段があって。
『ちょっと待ってて』って紫央くんに声をかけられて待ってたら、
キッチンらしきところに向かって、おそらくサンドイッチが入っているであろうバスケットと、ジュースとコップを持って戻ってきた。
「んじゃ上行こ」
「どっちか持とうか…?」
「へーきへーき。
ユリに面倒かけらんないし」
自分も食べるものだし、その荷物持ちを面倒だとは思わないけど…
紫央くんは折れてくれなさそうだったから、お言葉に甘えた。



