「紫央くん、お母さんと仲良いんだね。
いいお母さんだね!」
「いい母親だから
俺みたいないい男が生まれて来たんだよ」
「ふふっ、自分で言うんだ?」
出会った頃と違って、俺の冗談に笑ってくれる憂莉。
こんなやりとりができるなんて、昔の俺は考えられなかっただろうな。
「……って、憂莉、
さっき悩んでたパン全部取ってるじゃん」
「うん…目の前にしたらやっぱり選べなくて…」
憂莉ってべつに大食いなわけじゃないのに
うちのパンはすごい気に入ってくれてるみたいで、めっちゃ食べる。
俺と、俺の家族まで喜ばせる天才らしい。
「いつでも来れるんだから、そんな一気に買わなくても」
「でも食べたい…」
「次の楽しみにしとこ?
そしたら何回もうち来れるだろ?」



