くそー。同じクラスどころか校舎も違うって。


……自然に接点は作れなさそう。



まぁ、接点作るなんて簡単だけど。



中学の時から、そういうのは得意だし。











式が終わって、体育館を出て行く女の子を追いかける。


ラッキーなことに、その子に話しかける男はまだいない。



よし、と気合いを入れ、


女の子の横に並んで、肩に手をまわした。




「ねーキミ何組?」




いつもと同じ調子。


これくらい一気に距離詰めたら、意外にみんなすぐ心開いてくれる。



だから簡単だと思っていたのに。




「えっ?」




そう言った後、


ポカンと口を開けて、クリクリの大きい目が静かに見つめてくるから、



どうしたらいいかわからなくて、もう一回「何組?」って聞いた。