「それじゃあたし先帰るね。
あとは2人でごゆっくり〜…

あ、でも朝帰りはやめてね」




じゃ、と手をあげて去っていく笑莉。



残された私たちはというと…



……なんか急に恥ずかしくなって、目を合わせられない。




「……って、笑莉ちゃんも言ってるし、
もう少しだけ、ゆっくりしてくか」



「うん…」




2人でベンチに座ると


指を絡めて手を繋ぐ。



……恋人繋ぎってやつだ。




「……そういえば、話すのちょっと久しぶり?」



「昨日話したよ」



「まじ?
たった1日話してないだけで
久しぶりとか言ってんのか俺」




ハハ、と笑う紫央くん。



うん、たしかに昨日話したはずなのに


ずっと話せてなかったような気分…。