うわーめんど。



俺修羅場に巻き込まれようとしてる?




「それ俺関係ないじゃん」



「だから…
断るために、あたしと付き合ってるフリしてほしくて」



「……えー…」




それで憂莉に誤解されたら死ぬ。




「もしそれで、仮に笑莉ちゃんが本当に俺に惚れても彼氏とか無理だからね」



「安心して、絶対好きにならないから」



「……なんで?
憂莉と好み似てんだろ?
多少は好きになんない?」




憂莉には、友達としては好かれてる自信あるんだが。




「うん。あたしも憂莉とは好みが同じなんだと思ってた。

けど、そうじゃないって最近わかったの。

あたしたちは今までずっと一緒で、
同じ世界しか見てこなかった。
その中で、いいなと思うのが同じだっただけ。

でも、今は憂莉と違う世界を見てる。
だからなのか
あたし、睦月くんのこと全然、微塵も気にならないの」



「それはそれで傷付くわ」



「今の学校で気になる人いるし。
あたしたちはただ…見てる世界が狭かっただけだってわかった」