私は


紫央くんにだけは、嫌われたくなかったよ…。




「……紫央くん」



「……」



「…ずっと、迷惑かけてて、
気付かなくて、ごめんなさい…」




一生懸命笑顔を作って、紫央くんに伝える。



ごめんね。


私のせいで、チエちゃんとケンカして


他の友達との時間も、なくなったよね。



紫央くんは優しいから、私のせいだって言わないけど


本当は、すごく迷惑だったんだよね。



唇が震えて、涙が出そうになって。




「……私、トイレ行ってくる」




昼休みが終わるまで、私は教室に戻らなかった。