「……憂莉、お茶こぼしてる!」



「え…?
……わぁ!!」




翌日のお昼。


いつもと同じように紫央くんと食事をしてたんだけど…



水筒の蓋にお茶を注いでたつもりだったのに、お茶を机に向かって注いでしまっていた。




「あ、ご、ごめん!
紫央くん濡れてない!?」



「俺は大丈夫。
…あぁ!床にこぼれる!」




私のミスなのに、


紫央くんは持っていたティッシュで拭き取ってくれた。




「……ごめんなさい…」



「謝らなくてもいいけど…なんかあった?
今日、ずっとボーっとしてる」




紫央くんが心配そうに私を見る。



いつもそんな顔してくれるけど、



“紫央くんが好き”だと自覚した私には…とてもとても心臓に悪い。