片倉くんが何か言おうとした時、
後ろからぐいっと腕を引っ張られて、バランスを崩してしまった。
「わわ!」
足がもつれて、後ろに倒れそうになったけど
ぽす、と誰かが受け止めてくれた。
「ごめん、引っ張って。
痛くなかった?」
「紫央くん…!」
どうやら後ろから引っ張ったのは紫央くんみたいで、
私の体は紫央くんに支えられていた。
「紫央、さっきの女は?」
「応援してきなって、あっちに置いてきた」
「……あっそー」
わ……どうしよう。
こんなに密着したの、紫央くんの家行った時以来…。
どうしよう。どうしよう。
なんか、心臓の音うるさい。



