だからそれだけは、手を抜きたくない。
好きなことは、全力でやりたいんだ。
「天音……」
「それに、
優勝したら、睦月ベーカリーのパンがもらえるので」
簡単に負けたくないんです、って言おうとしたら。
「……は!?!?
なんだそれ…
それを早く言えよ!!」
「……え?」
「わかった。
絶対優勝してやる!!」
急に、片倉くんの瞳に炎が宿った気がして…
さっきまでポケットに突っ込んでた手は、今は腕まくりしてやる気満々に…。
片倉くんは『ん、』と私に手を差し出して、
私がそれに手を重ねると、ぐいっと引っ張り上げて立たせてくれた。
「よし、こっから本気だ」
足痛かったら無理すんなよ、と、片倉くんは私の頭を撫でて、
その後試合は……私たちのチームが勝利した。



