公爵の娘と墓守りの青年


「はい。僕でお役に立てるなら」

「私も力になります、カイさん!」

頷くウェルシールとリフィーアにカイは微笑んだ。その笑みには申し訳なさそうな色があった。

「ありがとう。それじゃあ、封印を解きに行こうか」

気を引き締めるように、カイは腰に引っ掛けた鴨頭草の剣の柄を握る。
そして、そのまま墓地の奥へと歩く。歩く度に白のマントが翻る。
彼の後をリフィーア、ウェルシールが歩く。更にその後ろをネレヴェーユ、エマイユ、イスト、エルンスト、トイウォースと続いて、最後にビアンが歩く。
カイは後ろをちらりと見ると、全員がこちらを見ていた。
リフィーア、ウェルシール以外の皆に来るなと言いたいカイだが、結末が知りたいだろうし、巻き込んでしまっていると思い、何も言えずに小さく息を吐いて前を向いた。
そんなカイの後ろ姿を見て、ネレヴェーユとエマイユが小さく笑みを零した。



墓地の奥に着くと、カイは立ち止った。
リフィーアとウェルシールはきょろきょろと辺りを見回す。
リフィーアは墓地の奥に入ったのはこれで二度目だが、あの時は負の集合体に操られた者達に襲われて、周りをよく見ていなかったので、物珍しそうに見回す。