公爵の娘と墓守りの青年


「……あのね、先生のことをいきなり出さないでくれないかな。それにあの時あの時ってどれだけ俺が無茶したことになってるんだい?」

「まぁ、私の知る限り、君の過去で見た限りでは全部だね。アイサリスでどんな生活をしていたかは知らないけど、そっちでも無茶してたと思うね」

エマイユがそう返すと、イスト以外が全員大きく頷いた。イストは困ったように笑うだけだ。

「……皆に頷かれると、俺、傷付くなぁ……」

苦笑いを浮かべ、カイは溜め息を吐いた。

「カエティス。封印を解く前に解かれると言ってたけど、どうして?」

苦笑するカイに微笑みを浮かべ、ネレヴェーユは尋ねる。

「さっきのトイウォース君に入ろうとしてきたみたいに、負の集合体の本体が少しずつ出て来てるんだよ。俺やトーイ、クレハの封印の力は限界だったみたいだね」

「五百年維持出来たのは良い方だと思うけどね」

ネレヴェーユに説明するカイにエマイユが肩を竦める。

「カエティス、今回は封印出来ないよ。私は前世の時のトイウォースと違って、神の言葉は話せないし、魔力も弱いから。言いたいことは分かるよね?」

「もちろん。今回で終わらせるよ。その為にも、ウェル君、リフィーアちゃん。力を貸してくれるかな?」