自分が襲われた時、守ってくれたウェルシールを。
(私を守ってくれたウェル様を私が守れるかな……。公爵になったら、守れるかな)
一生懸命、王として務めようとするウェルシールをリフィーアは守りたい、そう思った。
でも、自分は果たして公爵になれるのだろうか。
今まで、なりたくないと思っていた公爵に簡単になれるのだろうか。
現在、公爵を務める叔父や従兄のサイラードは喜ぶかもしれないが、今まで庶民として生きてきたリフィーアには公爵としての知識が全くない。それでもなれるのだろうか。
「リフィーアちゃん、公爵になる、ならないは今決めなくても大丈夫だよ。リフィーアちゃんはリフィーアちゃんの速度で歩けばいいんだから。焦って結論を出したらいけないよ」
思い悩んでいるリフィーアに微笑み掛け、カイは告げる。
悩んでいる内容を読まれたのかと驚いてリフィーアは顔を勢い良く上げる。
「カイさん、何で分かったのですか?!」
「何となく。俺もリフィーアちゃんくらいの歳の時に色々と悩んでたからね。その時はクウェールじゃなくて、アイサリスにいたんだけどね」
爽やかに微笑み、カイはリフィーアに告げる。


