「え……?」
目をぱちくりと何度も瞬かせ、ウェルシールは真意を問うようにカイを見つめる。
「ウェル君は、何をしたい? 今から、王として何をしたい?」
真剣な、けれど穏やかに、優しく微笑んでカイは問う。
「王として、僕がしたいこと、ですか……?」
突然問われ、戸惑った様子でウェルシールは呆然とカイの左右それぞれ色が異なる目を見る。
尚も優しい表情でカイは頷く。
「うん。ウェル君がしたいこと。したいことがあるなら、していいんだよ。それがウェル君が正しいと思ったのならしていいんだよ。もし、間違いならイスト君やエルンスト君、リフィーアちゃん、トイウォース君、エマイユちゃん、ビアン、ネリー、国の人達皆が止めるよ。もちろん俺もね。俺達でも分からない時は後世の歴史家達が決めるといい。だから、ウェル君が心からしたいことをしていいんだよ」
ウェルシールの手をそっと叩き、優しい表情でカイは話す。
思わず、ウェルシールは泣きそうになった。
父が亡くなり、代わりに王になってから、誰かに言ってもらいたかった言葉を、憧れの守護騎士から言われ、目頭が熱くなるのを感じた。


