公爵の娘と墓守りの青年


「俺が本当に強かったら、トーイのお祖父さんを封印せずに倒してるよ」

肩を竦め、カイは苦笑する。

「……まぁ、今回は絶対倒すけど……」

ぼそりと呟き、カイは墓地の奥のトイウォースの祖父を封印している場所を見据える。

「……さてと、立ち話も申し訳ないし、狭いけど小屋の中で話さないかい? 他にも聞きたいことがあるようだし。ね、ウェル君」

何故か少しそわそわした様子のウェルシールを見遣り、カイは小屋に指を差す。

「え、あ、はい!」

大きく頷き、頷いた後にウェルシールは恥ずかしそうに顔を赤くして俯いた。

「じゃあ、行こうか」

穏やかな笑みをウェルシールに向けて、カイは小屋へと歩く。
その後をリフィーア達がぞろぞろと続く。

「――さてと。俺に聞きたいことって何だい?」

小屋に着き、ベッドの端に座るカイは椅子にそれぞれ座るリフィーア達を見る。

「その前に私が話してもよろしいですか?」

まだそわそわした様子のウェルシールに変わって、トイウォースが声を掛ける。

「うん、どうぞ。トイウォース君」

「ありがとうございます。カエティス殿やウェルにも、ウィンベルク公爵のお嬢さんにも女神様にも関係することなので、聞いて頂きたいのですが……」