公爵の娘と墓守りの青年


「本当にカイさんが伝説の守護騎士と言われたカエティスなんですよね?」

「……伝説かは分からないけど、俺がカエティスだよ、ウェル君。ウェル君にもリフィーアちゃんにも、エルンスト君にも黙っててごめんね」

申し訳なさそうに頭を下げて、カイは謝る。

「あの、カイさん、謝らないで下さいっ! カイさんは今まで僕達を守って下さったのですよ! 僕達が謝って、お礼を言わないといけないのに」

「そうですよ! カイさん、今まで守って下さってありがとうございます!」

勢い良くお辞儀をして、リフィーアは礼を述べる。ウェルシールも彼女と同じようにお辞儀をする。

「ウェル君、リフィーアちゃん……ありがとう」

嬉しそうに微笑み、カイも礼を述べる。

「――私からもお礼を言わせて下さい、カエティス殿」

今まで静かにしていたトイウォースが声を発し、ウェルシールは驚いたようにそちらに顔を向ける。

「トイウォース殿……」

「大切な従弟を、ウェルを守って下さってありがとうございます」

「君だったんだね。ウェル君を守ってって、俺に訴え掛けてたのは」

「聞こえていたのですか……?」

呆然とした声でトイウォースが尋ねると、カイは大きく頷いた。