公爵の娘と墓守りの青年


「伯父はお前の魂をいつも護っている。最初で最後、唯一愛した女の子供だからな」

「あ……だからあの時、白い光が俺を護ってくれたんだ……」

十年前のことを思い出し、カエティスは呟く。理由が分かって、やっと腑に落ちた。

「あれ? でも、どうしてトーイのお祖父さんはそのことを知っていたんですか?」

「あれは本人が知っていた訳ではない。確かに生前は三代目のクウェール国王だったが、あれは負の集合体だ。三代目のクウェール国王が負の集合体を取り込み、その時に得た情報だ」

「負の集合体って、何ですか?」

首を傾げて、レグラスも尋ねる。

「この世界の全ての生き物が吐く負の感情だ。それがいつからか意思を持ち、人に取り憑くようになった。そして、ネレヴェーユを欲した三代目のクウェール国王がそれを取り込んだ」

ラインディルの説明に、ミシェイルとレグラスは苦い顔をする。

「その負の集合体は、三代目のクウェール国王の魂と共にカエティスが浄化したと思っているだろうが、まだ終わっていない」

「え……」