公爵の娘と墓守りの青年


カエティスの問いにラインディルは首肯する。

「ネリーのお父さんと俺がどういう関係になるんですか」

「私とお前の関係か? お前は前の神の子の生まれ変わりで、私とは従兄弟にあたる」

淡々とした声で、ラインディルは告げた。

「――と言っても二千年以上も前の話で、お前の魂も何度も生まれ変わっているが」

「………………は?」

目を何度も瞬かせ、カエティスは呆気に取られた顔をした。
横でミシェイルとレグラスも同じような表情をする。

「ちょっと待って下さい。え? 俺の魂って、元何かの神様だったの??」

混乱した様子でカエティスは頭を抱える。

「いや、お前の最初の魂は前の神と、人間の歌姫の間に生まれた混血だ。だから、神の落とし子と呼ばれている」

「あの、前の神って、何ですか」

「私の前にこの世界を守っていた神だ。私の伯父だ」

「神の世界にも世代交代ってあるんだなぁ」

感心したようにレグラスが他人事のように呟く。

「二千年以上も前なら俺が神の落とし子って呼ばれるのは、もう時効なんじゃないんですか?」

「前の魂まではな。だが、今のお前は神の血を濃く継いでいる。それも二人の」

「……は?」