公爵の娘と墓守りの青年


「――と言っておいて、どうせ私達が居なくなったら君は無茶をするだろう。だから、ミシェイル。しっかり、見張るように」

にっこりと綺麗な笑みを浮かべ、トイウォースは命じる。

「あ、は、はいっ」

トイウォースの笑みを見たミシェイルは怯えたように頷いた。
それを不思議そうにカエティスはミシェイルを見た。

「カエティス、弟を助けてくれてありがとう。君のお陰で無事だった。弟も君に礼を言っていた」

「気にしないで。ディオンが無事で本当に良かったよ」

「ありがとう。それじゃあ、私達は退室しよう。しっかり休めよ、カエティス」

「うん、ありがとう」

頷き、カエティスは穏やかに微笑み、手を振ってトイウォースを見送った。
見送ったのを確認して、カエティスは大きく息を吐いた。そして、ベッドの近くに立つミシェイルを見つめる。
その目がミシェイルには何かをお願いしているように見えた。

「……隊長、俺に痩せ我慢はなしにして下さい。ついでに、俺を丸め込んで何処かに……ネレヴェーユ様の所に行こうとかもなしにして下さい」

大きく重い溜め息を吐いて、ミシェイルは言った。

「いや、俺、まだ何も言ってないんだけど……」

「隊長の場合、言葉より目が語ってるので分かります」

「えっ、俺、そんなに顔に出てる?!」