「……無理な話だね。あんたには俺の身体は耐えられない」
カエティスの言葉を聞き、トイウォース達は真意を尋ねるように彼の背中に視線を投げ掛ける。
そのカエティスは後ろ手に何かの合図のように、左の人差し指をゆっくり動かす。
「何なら試してみるか? あんたには俺の身体は扱えないってこと」
育ての母直伝の挑発するように不敵な笑みを浮かべ、カエティスはトイウォースの祖父とディオンに一歩、一歩と近付く。
カエティスの笑みに何かを感じたのか、トイウォースの祖父はディオンを腕に挟んだまま、遠ざかるように一歩、一歩と後退していく。
背後のトイウォース達との距離が離れたのを見計らって、カエティスは親友の祖父との距離を一気に詰めた。
間を置くことなく、トイウォースの祖父が使っているクレハノールの父親の顔に右手をかざし、白い光を放つ。
「おのれ、カエティス……!」
憎々しげにカエティスを睨んだと同時に、クレハノールの父親の身体が糸が切れた人形のように倒れる。その拍子に、解放されたディオンをカエティスの合図で駆け寄ってきたミシェイルが受け止める。
浄化の光によってクレハノールの父親の身体から離れ、逃げていくトイウォースの祖父の魂をカエティスは見る。


