「カエティス、退いてくれ。私は父上を探していたんだ。その父上が王子の弟に手を出しているんだ! 止めるに決まっているだろうっ!」
「クレハ、落ち着いて」
「落ち着いていられるか! このままだと父上が罪人になる。肉親を罪人として裁きたくはない!」
道を塞ぐカエティスをクレハノールは睨む。
幼馴染みに睨まれたカエティスは小さく息を吐く。
「違うんだ、クレハ。確かに君のお父さんだけど、君のお父さんじゃないんだ」
カエティスの言葉に、トイウォースは何かに気付き、じっとクレハノールの父を見る。
その間にも、クレハノールはカエティスの胸倉を掴んで強く声を上げる。
「意味が分からない! 何が言いたい!」
「……君のお父さんは、もう、亡くなってる……」
眉間に皺をきつく寄せ、カエティスは小さくそう告げた。
「な、んだって……?」
大きく目を見開き、クレハノールは掴んでいたカエティスの胸倉をゆっくりと離す。
「嘘、だろう? カエティス、何を言ってるんだ。もし、父上が亡くなってるのなら、何故、父上の身体が動く?」
「……亡者達か?」


