公爵の娘と墓守りの青年


「隊長……」

「ミシェイル、今のカエティスに何を言っても無理だって。こういうこと今までも何度かあっただろ?」

「そうだけど、今回のは何か様子が違うんだ。嫌な予感がする……」

「まぁ、今回はいつもより無茶してるけどさ、本当にあいつってしぶといから大丈夫だろ? 兄のように思ってるなら信じてやれよ」

明るい茶色に少し赤色が混ざったミシェイルの頭を掻き回し、レグラスはカエティスの後をついて行く。

「……言われなくても信じてるさ。捨てられた俺を最初に見つけてくれたカエティス兄さんを」

離れていくカエティスの背中を見つめ、ミシェイルは右の拳を握る。
盛大に溜め息を吐き、ミシェイルは開いた距離を詰めるようにカエティス目掛けて走った。





「……結果は上手くいったからいいが、無茶をするなと私は言ったよな、カエティス?」

「うん、言ったね。でも、俺は無茶をしていないよ」

にこにこと笑顔を浮かべ、カエティスは嘯く。

「俺のことは今は置いて。トーイ、今からのことだけどどうするんだい?」

「私は君のことも心配なんだが……」