公爵の娘と墓守りの青年


「あと……?」

首を傾げ、ネレヴェーユはカエティスを見つめる。

「……その司祭様が俺の育ての父親なんだ。時間があったら、紹介するよ」

柔らかく微笑み、カエティスは告げる。その言葉にネレヴェーユの顔が一気に赤くなり、嬉しそうに頷いた。
しかし、ベルナートに紹介することは出来ず、亡者達との戦いが始まった。





前哨戦と思われていた亡者達の戦いは三日続いた。
前線で戦うカエティスと自警団達の奮闘で、ウィンベルク公爵が治める街や他の街までは亡者達の手は届いていない。
しかし、疲れを知らない亡者達に対して、こちらは生きる者。
三日続く戦いに疲労が蓄積されていく。

「いや〜、流石にきついな。今までカエティスの無茶に付き合ってきたけどさ。これ程きついのは初めてだな」

「隊長、この状況はいつまで続きますか?」

右手に剣を持ち、左手は浄化の光を放つレグラスとミシェイルは彼等の間で同じく戦うカエティスを見る。

「俺も分からない。あと少しでトーイのお祖父さんに辿り着くと思うよ。逃げると思うけど」

「逃げたら意味がないじゃん。今の戦いの繰り返しじゃないか」

「うん。だから、ちょっと考えたことがあるんだよ」