「分かった。じゃあ、俺は先に街に行くよ。何かあったら、すぐ呼んで」
「カエティス、気を付けて」
トイウォースの後ろに座るネレヴェーユが不安げに声を掛けた。
「ありがとう、ネレヴェーユ」
穏やかに笑ってそう言うと、カエティスは馬の速度を上げた。彼の後を当然とばかりにミシェイル、レグラスが続く。
「隊長、街の何処で結界を張るのですか?」
街に着き、馬から降りたミシェイルは同じように降り、労うように背を優しく叩くカエティスに尋ねる。
「そうだね、街の中央がいいかな」
「中央ねー。ということは聖堂? じゃあ、カエティスのおとーさんのベル司祭様のところか」
緊迫した状況なのに、レグラスは緊張感のない声で笑う。
「……司祭様、倒れませんか?」
少し不安げな面持ちでミシェイルは馬を引いて歩くカエティスを見る。
「倒れはしないけど、心配はするだろうね。だからこそ、聖堂で結界を張るつもりなんだけど」
状況を説明して心配する育ての父を思い浮かべ、カエティスは苦笑いをする。


