公爵の娘と墓守りの青年


「……君とクレハって、本当によく似てるよ。競争のことは考えておくよ」

拒否しても無理だと感じたカエティスは仕方なさそうに頷いた。

「この話はともかく。もうすぐ街に着くけど、着いたらどうするんだい?」

「亡者達が来るまでは街で準備をしようと思う。先程の状況だと、時間もないかもしれないが」

「分かった。手伝うよ。何をすればいい?」

「そうだな。一番は街に入れないように結界を張るのがいいのだが、魔力を使うなと言った手前、君にお願いする訳にはいかないしな……」

顎に手を置き、トイウォースは馬の速度を下げることなく考える。

「別にいいよ。街に結界張るのなら出来るし。苦じゃないよ」

「しかし、万が一、君が倒れたら……」

「ないない。今までも結界張って倒れたことないし。俺なら平気だよ」

安心させるように微笑み、カエティスは告げる。
カエティスの微笑みを見つめ、トイウォースはしばらく考え込む。
良い案が浮かばなかったのか、トイウォースは嘆息する。

「……時間もないし、君に結界を張るのをお願いする。但し、無理はしない。いいな?」