公爵の娘と墓守りの青年


「……無茶する予定だったのが、もうバレたなぁ。もう少しバレないようにしないと」

トイウォースの後ろ姿を見て、カエティスは溜め息を吐いた。

「……眠れないし、見回りしようかな」

二つの剣の鞘に触れ、カエティスはトイウォースが連れて来た兵士達と共に野営をしている王都近くの森を見回りするため、歩いた。




物見に行った兵士の報告通り、明け方頃に亡者達は大群を成してこちらに向かって来た。
王都近くの森の前で待ち構えていたカエティスは、様々な青色で彩られた剣を鞘に収めたまま構える。
そして、亡者達がこちらに近付くより先にカエティスは近付き、浄化の光と共に前へ前へと進んでいく。
次々と亡者達を浄化していくが減らない。

「……向こうも必死だね。こっちも必死だけど」

立ち止まって呼吸を整え、カエティスは様々な青色で彩られた剣を鞘から抜く。
直立し、カエティスは刀身がうっすらと青く輝くその剣を地面と水平に構える。

「鴨頭草(つきくさ)、行くよ」

鋭く目を細め、カエティスは真っ直ぐ亡者達を見据え、駆ける。
剣を風のような速さで全方向へ動かし、亡者達を斬る。
うっすらと青く輝く光が残像を残す。
斬られた亡者達は唸り声を上げる間もなく、強制的に浄化していく。