公爵の娘と墓守りの青年


「た、隊長……普通、王様にさっきのやっちゃいますか……?」

城から出て、王都に着いた時、ミシェイルが恐る恐る尋ねた。

「ああ、うん。トーイとは友達になったからね。アイサリスでもあちらの王様としてたの見てたでしょ、ミシェイル」

爽やかに微笑み、カエティスは明るく答えた。

「そうですけど……って、隊長、ちょっと待って下さい。友達って、いつの間に?!」

「うん、昨日の夜に話をして」

「……俺、時々、隊長につい行けないです。何で、会ってすぐに友達になれるんですか、王様と」

がっくりと肩を落とし、ミシェイルは大きく息を吐く。

「確かに国王だから偉い人だけど、話してみると普通だよ。それに、同じ人間なんだし。お互いが敬遠せずに一歩を踏み出さないと、誰も仲良くなれないよ。特に王様は一人で戦うことが多いから」

遠くを見つめ、カエティスは小さく呟く。
彼が見つめる方向はアイサリス公国がある方角だ。
心配そうに見つめているように見えるカエティスを、ミシェイルは更に心配そうに見つめる。

「……隊長は自分のことは二の次だからなぁ……」