公爵の娘と墓守りの青年


呆れた顔でミシェイルはカエティスの代わりに返した。横で他の自警団達が頷いている。

「皆、ヒドイよねー。カエティス、君はひどくないよなっ、兄弟!」

カエティスの肩に腕を回し、レグラスは同意を求める。

「俺は中立にさせてもらうよ。あと、兄弟じゃないんだけど」

「中立かよ。いいところ取りやがってー。兄弟じゃないけど、似たようなもんじゃん。お互い人よりちょっと魔力が強いですーとか、両親知りませーんとか色々共通点あるじゃん」

レグラスの言葉に、カエティスは僅かに眉を顰め、すぐ笑顔になる。

「……俺、帰っていい? 帰るのが無理なら寝てもいい?」

「いや、あの、カエティスさん? あの怒っちゃってます?」

笑っているが、目が笑っていないカエティスに、レグラスは焦る。

「いや、怒ってないんだけど、眠いんだよね」

欠伸をかみ殺し、カエティスは苦笑する。

「……隊長、いつ寝ました?」

「うーんと、明け方だったかな?」

我慢が出来なくなり、カエティスは欠伸をしながら答える。

「何をやってたんですか?」

「色々考え事だよ、ミシェイル」

肩を竦めて、カエティスは告げた。

「その考え事というのは、王都にたくさんいる亡者達のことかい? カエティス」