公爵の娘と墓守りの青年


大きく頷くトイウォースを見て、カエティスは溜め息を吐いた。

「……俺はね、貴族があまり好きじゃないんだ。でも、中にはクレハやアイサリスの王様みたいな変わってるけど、いい人がいるから、そういう人の頼みなら聞けるかなって思ったんだよ」

「ん? ということは、私は変わってるけどいい人っていうことか?」

聞き捨てならないと言いたげな表情で、トイウォースはカエティスを見据えた。

「あのクレハが気に入ってるくらいだから、そうなんじゃないかな?」

睨むように見つめるトイウォースを気にすることなく、カエティスはにこやかに答えた。

「……何だか納得が出来ないんだが。いや、まぁ、クレハが気に入っていると見えるというのは嬉しいが、いや、でも……」

トイウォースは眉を寄せ、顎に手を当て真剣に考え込む。

「この話は後で考えよう。カエティス、これからよろしく頼む。出来れば、私もクレハやアイサリスの国王と同じように友と思ってくれると嬉しい」

右手を差し出し、トイウォースは微笑む。

「こちらこそ、よろしく。俺も仲良くなれたら嬉しいよ」

右手を同じく差し出し、カエティスは微笑み、トイウォースの右手を握る。