公爵の娘と墓守りの青年


「そうか! それは助かる。部屋の手配はしてある。今日からその部屋で休んでくれ」

日が暮れた外とは違い、トイウォースは満面の笑みを浮かべた。まるで、明るく晴れやかな青空のようだ。

「……断る可能性があるって君は思わなかったんだね……」

トイウォースの用意周到さにカエティスは苦笑する。
青空な笑顔のトイウォースとは対称的に、カエティスはどんより曇天の顔をしている。

「ところで、クレハは公爵家だから分かるとして、彼女はどうしてここに?」

静かに会話を聞いている少女に目を向け、カエティスはトイウォースに尋ねる。

「ああ、すまない。紹介が遅れたな。彼女はネレヴェーユ様。この国を守護する女神様だ」

「よろしくお願いします、皆さん」

トイウォースの紹介に、少女――ネレヴェーユは微笑み、会釈をする。その拍子に白に近い緑色の長い髪が一房、肩から流れる。

「……え?」

カエティス達、自警団は目を大きく見開き、立ち尽くした。





トイウォースの頼みを聞くことになったカエティス達、自警団はクウェーヴィア城に過ごすことになった。
あの後、トイウォースからもう一度詳しい仕事内容を確認したカエティス達は自由時間を与えられた。