「賛成だ。行こう、王子」
「王子じゃない。国王だ、国王」
「ちょ、ちょっとお待ち下さい、陛下! まだご公務が残っているのですよっ!」
カエティスの後を追い掛けようとするトイウォース達をナウルが慌てて止める。
「ああ、ナウル、君がやっておいて」
「出来る訳がないでしょう!」
「大丈夫、君なら出来る。それじゃあ、愛しのクレハ、行こうか」
「そうだな、うざったい王子」
肩に手を添えようとするトイウォースを払い、クレハノールは足早に向かう。
「……傷付くなぁ」
苦笑して、傷付いた様子もなくトイウォースも歩いて向かった。
「――へ、陛下?! まだお話が……!」
声を掛ける間もなく、トイウォース達は足早にカエティスを追い掛ける。
ナウルは重い溜め息を吐き、トイウォース達の後を追った。
声がしたところに向かうと、カエティスは目を大きく見開いた。
十代後半くらいの少女が亡者達に囲まれている。
その亡者達を引き離そうとカエティスと共に来た自警団が苦闘している。
「ミシェイル、皆、大丈夫かい?」


