「それは確かに言えてるな。分かった。行こう」
クレハノールの物言いに苦笑して、トイウォースはナウルが向かった方角へ走る。それをクレハノールが後を追う。
ナウルがいる場所、王都の端に二人が着いた時にはそこは既に戦いが始まっていた。
ナウルや他の部下達は懸命に剣を振るい、亡者達を食い止めている。
ただ、食い止めてはいるが、防戦一方で劣勢の状態だった。
相手は既に死した者で、こちらは生きている者だ。
二ヶ月近く王都でこの状態が続いていて、生きている者は疲弊しきっている。
「……仕方がないことだが、どうにか出来ないのか」
「一番は大本を見つけて、叩くのが早いが、今の状況だと無理だよ、クレハ」
鞘から剣を抜き、トイウォースはナウル達に加勢しようと近付く。
「頭を見つけた時は私も呼べよ。説教した後に引導を渡してやる」
そう告げて、クレハノールも鞘から剣を抜き、加勢する。
「……それは怖いな」
ほんの少しだけ、トイウォースは祖父だったモノに同情した。
小さく息を吐き、トイウォースは目の前の亡者を斬る。
次の相手を探す為、目配せする。
すると、クレハノールの叫びが聞こえた。
「王子、後ろだっ」


