公爵の娘と墓守りの青年


「でも、残念だけど、そのくらいの武器では私は倒せないな」

そのままの速度でカリンは男達の武器に向けて、愛用の剣を薙ぎ払う。
速さと力が相まって、男達の武器が悲鳴を上げ、壊れる。
しかし、武器が壊れ、使えなくなったにも関わらず、男達はカリンに襲いかかる。

「おいおい。武器が壊れてるのに襲いかかるのかよ。仕事熱心だなぁ」

壊れた武器を振り回す男達の攻撃を余裕な表情で避けながら、カリンは息を吐いた。
息を乱すこともなく攻撃を繰り出す男達を避けながら、彼等を見てカリンはふとあることに気付いた。

「ベルっ、こいつら、やっぱり操られてるぞ。しかも、死人だっ」

「……何だって? どうして死人が?」

こちらも錫杖で武器を壊していたベルナートが驚きに目を見開く。

「そんなこと私が知るかっ。こっちも教えて欲しいね」

「死人がどうして、カエティス君を狙う?」

「狙うっていうか、寄せられてきたのかもな」

「……そうかもしれないな。だが、ワルト伯爵が絡んでいるのはどう説明するんだ?」

錫杖で男を押さえ付け、ベルナートは隣で壊れた武器の残りの部分も粉砕するカリンに尋ねる。