もう一度、マティウスは息を吐き、口を開いた。
狂ってしまった王は倒され、倒した青年も力尽きてしまったが、平和が戻ったように思えた。
だが、闇の力の一部を与えられた者達は生き残っていた。
本体である狂ってしまった王が倒されたにも関わらず、再び戦いは続いた。
ところが、半年間続いた戦いは突然、終わった。
それは王を倒し、力尽きたはずの青年が生きていて、闇の力を与えられた者達をまとめて一ヶ所に封じたのだ。
場所は青年の故郷の墓地の奥。
封じたといっても、青年だけの力ではなく、国王、当時のウィンベルク公爵の力を借りたことで封じることが出来た。
そして、青年は倒れた。
青年が倒れた後、国は平和を完全に取り戻した。
ところが、平和を取り戻してから数年後、闇が再び動き出した。
青年が封じた墓地に、足を踏み入れる一人の若者――ウィンベルク公爵家の青年。
青年は何かに導かれるかのように封印を解こうとした。
だが、墓地を守る墓守りによって阻止された。
それを長い年月の間、繰り返された。
ある時はクウェール王家の人間。またある時はウィンベルク公爵家の人間。そして、それ以外の人間が繰り返し、何かに導かれるかのように封印を解こうと墓地を目指す。


