公爵の娘と墓守りの青年


だが、結局は時間の問題で、息子の身体も崩れた。
崩れた身体を嘆いた狂ってしまった王は、息子の後を継ぎ、新しく王となった孫に目を付けた。
孫の身体に乗り移ろうとした王は何かに弾かれた。
孫が持つ者も少なくなっていた魔力を持っていたことを王は思い出した。

――魔力を持つ身体なら、この闇の力に耐えられるはずだ。

その考えに至った王は何度も繰り返し、孫の身体に乗り移ろうと試みるが弾かれ続けた。
孫の身体に乗り移ろうとした何度目かのある時、孫の元に女神が降り立った。
女神を間近に見た王は歓喜に震え上がった。
狂ってしまった王は、闇の力を手に入れた王は、その血と闇の力で染まってしまった手を美しい女神に伸ばした。
だが、国の守護をする女神の清い力で弾き飛ばされた。
そして、すぐさま王は孫によって封じられた。
封じられた束の間、王は抑えきれぬ欲望と、封じられたことへの激しい怒り、女神への捩り曲がった恋慕で闇の力が増大した。
半年後には封印は内から解かれ、王は孫と女神に対抗する為、自分の力の一部を振り分け、当時のウィンベルク公爵の身体に乗り移った。
そして、自分の力の一部を与えた者達と共に王は孫に宣戦布告をした。

――この時、国を巻き込んだ争いが始まる。