公爵の娘と墓守りの青年


イストはネレヴェーユにはにかむように笑い、挨拶をした。

「えー。ミシェイル、私より年上で、しかも男なのー? 何だか不公平ー」

明らかに自分より年上のイストを見て、エマイユは頬を膨らませた。

「そう言われても、年齢や性別は俺にはどうしようもないのですが……」

「そうだけど、年下だったミシェイルに見下ろされ、意地悪されると思うと、とっても不公平だね。カエティスとミシェイルをからかうのが私の楽しみだったのに」

「貴女が隊長や俺をからかうのは不公平じゃないんですか。それに、俺、意地悪してないのですけど」

「そうだ、そうだー。イスト君、もっと言ってあげて」

囃し立てるようにカイはイストに言う。

「……カエティス。君って、本当に腹」

「カエティス。腹減った」

再び、エマイユの言葉を覆い被さるようにカイの背後から低い男の声が聞こえた。

「……ビアン、さっき食べたばっかりなんだけど、もうお腹が空いたのかい?」

顔を向けて呆れたようにカイが言うと、背後からビアンの溜め息が聞こえた。

「結構、この姿は疲れるんだぞ」

「だから言ったじゃん。少しずつ元に戻した方がいいって」