公爵の娘と墓守りの青年


「うん、特にリフィーアちゃんの叔父さんはよく知ってるよ」

「えっ、叔父様もここに来るのですか?」

「いや、それは滅多にないけど、前に話をしたことはあるよ」

「え、滅多になくてもここに来たことはあるのですか?!」

目を何度も瞬かせ、リフィーアは聞いた。

「うん、あるよ」

「そ、そうですか」

あっさり明るく答えるカイに、リフィーアは少しだけ首を傾げた。

(さっきまでの悲しそうな顔は何処へ……?)

眉を寄せて、リフィーアは横を歩くカイを見た。
先程までの悲しそうな顔とは打って変わって、いつもと変わらない穏やかな表情のカイがいた。

「はい、ということで、リフィーアちゃん。もうすぐ門だよ。都の方がここより安全だけど、気を付けてね」

ポン、とリフィーアの肩を優しく叩き、カイは言った。

「えっ、は、はい。ありがとうございます、カイさん」

「こちらこそ、ごめんね。巻き込んじゃって。そんなつもりはなかったのに……」

申し訳なさそうにカイは謝った。

「な、何を言ってるんですか。カイさんのせいじゃないですよ! 気にしないで下さい。本当に大丈夫ですから」