すべての世界で、キミのことが好き❤~告白相手を間違えた理由

 駅に着いた。
 木造で、小さな駅。多分築何十年とかたってそう。

 この雰囲気、好き!

 ここも後から描きたいから、写真を撮っておこう!

 駅を出て、海沿いの道をけっこう、十五分くらいかな?歩いた場所に陸くんのおばあちゃんの家があった。

 たどり着くまでの景色や海の香りが全部新鮮で、見とれていたら、あっという間に着いた。

「こんにちは!」

 陸くんを除く私たち三人の声がピッタリと重なり合った。

「こんにちは! いらっしゃい!」

 とても優しそうなふんわりおばあちゃん。目をいっぱい細めた優しい笑顔で私たちを迎えてくれた。

 おばあちゃんの後ろから、黒とグレーのシマシマ模様の可愛い猫ちゃんがひょこっと出てきた。

 猫ちゃんに出会うとマロンが頭に浮かんでくる。今なにしてるのかなぁって。

 ちなみにマロンは今、一緒に大切にしてくれているお姉ちゃんが中心になり、家族が見ていてくれている。だから安心!

「おじゃまします!」

 おばあちゃん。私のおばあちゃんは、私が小さい頃にお空に行ってしまったらしい。赤ちゃんの時に抱っこしてくれた時の写真が残っている。

 写真の中のおばあちゃんも優しそうだったなぁ。ってふと思い出した。