あの日常に帰りたい…
私はいつもそう、思ってしまう





8月21日
今日から、夏休みが終わり学校生活が始まった。
今年はウイルスの流行により、平年より夏休みが早く始まり早く終わった


「おはよぉ!」
7時25分
いつもの交差点で小学校時代からの友人、遥華と合流する。
2人で恋愛の相談や愚痴大会をひらいている
「それでさぁ、龍がねぇ…」
遥華はいつも私と同じクラスの青山 龍(あおやま りゅう )の愚痴を言う。
龍は小学校が同じでたまに喋る程だからあまり知らない。でも、遥華は恐らく彼のことが好きだ。
遥華には今幼なじみの彼氏、高橋 大翔(たかはし やまと )がいる。それなのに他に好きな人がいるとは、なかなかのbittiだと思ってしまう。とはいえ、大翔から告ってきたらしく振れる雰囲気ではなかったらしい。無理やり付き合っているようなものだ。遥華好きじゃないのになぁといつも言っている。非リアの私からしたら自慢にしか聞こえない。
「好きな人なんていないよぉ〜」
ヘラヘラしながら答える。これが日課のようになってきている。
「もう中2なんだからさ、好きな人ぐらい作りなよ〜学年でさーーー」
また始まった。遥華いつもそうだ。
私の気持ちなんて知らずにグチグチ言ってくる。
こういうところが大嫌いだ。でも、本心を誰にも打ち明けたことの無い私が言えるわけないんだ…