翌日、いつもより早く目が覚めた。時計を見るとまだ6時だった。
二度寝しようかと思ったが、香菜との約束を思い出し渋々起き上がる。リビングに行くとお母さんが朝食を作っていた。
「おはよう。早いじゃない。」
「うん……。ちょっと眠れなくて。」
「あらそう。ご飯できてるわよ。」
トーストを齧りながらニュースを見る。
「続いてはお天気コーナーです。」
「へえ。こんな時間に天気予報ってやってたんだ。知らなかったなぁ。」
「そういえばあんたが中学生の頃は、朝早くから学校に行って勉強してたんでしょ?今みたいにダラけてなかったってお父さんが言ってたけど本当なの?」
「……。」
「あんまりダラけ過ぎて成績落としたりしないでよ。せっかく良い高校に入ったんだから。」
「分かってるよ。」
そう言い残し家を出た。
***
待ち合わせ場所に着くと香菜は既に待っていた。
「お待たせ〜!」
「遅い!5分遅刻ばい。」
「ごめんって。それよりどこ行くの?」
「とりあえず駅に向かって歩こ。」
しばらく歩くと、後ろから誰かに声をかけられた。
「波野先輩。」
振り向くとそこには東雲くんがいた。
「こんにちは。先輩方、どこか行くんですか?」
「え?あぁ……。」
「ちょっと学校の前に買い物ば。東雲くんこそどうしてここにおると?」
「俺は少し風邪気味なので薬を。」
東雲くんの顔色が悪い。
「顔色が悪かね。大丈夫と?」「だ、大丈夫です。」
「じゃあ、また学校で。」東雲くんはそのまま歩いて行った。
「ねぇ、やっぱり東雲くんとは前に会ったことがある気がする。」
「なんね!?」
「ほ、ほんとうに……。」
「ん〜。前世ん記憶とか......?でも一番は昔会ったことがあるタイプありそうっさね。」
「……。」
***
その後、私たちは買い出しをした後学校に向かった。
香菜は熱々のメロンパンを頬張り笑みを浮かべた。
「今日はありがとね〜!しおと二人で話せて楽しか買い物やったばい!」
「こっちこそ!......。」
思わずため息が漏れる。
「しおも東雲くんのこと心配と?確かに顔色悪かったとよ。」
「うん。」「まあ、そのうち元気になると思っとるけん。あんまし気にせんと。」「……。」
「……あれ?」
ふと校門の方を見ると東雲くんが一人で立っていた。
「東雲くん!?どうしたと?こんなところで……。」
「いえ、特に用はないんですけど……。」
「そ、そう……。」
東雲くんはそのまま立ち去ろうとした。
「あっ!待って!」思わず引き止める。このまま帰すわけにはいかない。
「あの……。」
「東雲くん、私保健室まで送ろうか?」
「え……。」
「顔色わるくて心配だよ!私も香菜もいるから!」「そうばい!ってうちも行くん!?」
「……。」
東雲くんは黙ってしまった。そしてしばらくして口を開いた。
「分かりました。お願いします。」
東雲くんは弱々しい声で言った。
「東雲くん、無理して喋らんでよかたいね。」「はい。」
香菜の案内で3分くらいして保健室にたどり着いた。
保健室に送り届けたものの何を話せば良いのかさっぱり......。
「.... ...。」
「……。」
沈黙が続く中、東雲くんは香菜に声をかけた。
「あの、すみません。俺、波野先輩に話したい事があるんです。......二人にしてくださらないでしょうか。」
「え?う、うん!分かったばい!」香菜は慌てて部屋を出ていった。
二度寝しようかと思ったが、香菜との約束を思い出し渋々起き上がる。リビングに行くとお母さんが朝食を作っていた。
「おはよう。早いじゃない。」
「うん……。ちょっと眠れなくて。」
「あらそう。ご飯できてるわよ。」
トーストを齧りながらニュースを見る。
「続いてはお天気コーナーです。」
「へえ。こんな時間に天気予報ってやってたんだ。知らなかったなぁ。」
「そういえばあんたが中学生の頃は、朝早くから学校に行って勉強してたんでしょ?今みたいにダラけてなかったってお父さんが言ってたけど本当なの?」
「……。」
「あんまりダラけ過ぎて成績落としたりしないでよ。せっかく良い高校に入ったんだから。」
「分かってるよ。」
そう言い残し家を出た。
***
待ち合わせ場所に着くと香菜は既に待っていた。
「お待たせ〜!」
「遅い!5分遅刻ばい。」
「ごめんって。それよりどこ行くの?」
「とりあえず駅に向かって歩こ。」
しばらく歩くと、後ろから誰かに声をかけられた。
「波野先輩。」
振り向くとそこには東雲くんがいた。
「こんにちは。先輩方、どこか行くんですか?」
「え?あぁ……。」
「ちょっと学校の前に買い物ば。東雲くんこそどうしてここにおると?」
「俺は少し風邪気味なので薬を。」
東雲くんの顔色が悪い。
「顔色が悪かね。大丈夫と?」「だ、大丈夫です。」
「じゃあ、また学校で。」東雲くんはそのまま歩いて行った。
「ねぇ、やっぱり東雲くんとは前に会ったことがある気がする。」
「なんね!?」
「ほ、ほんとうに……。」
「ん〜。前世ん記憶とか......?でも一番は昔会ったことがあるタイプありそうっさね。」
「……。」
***
その後、私たちは買い出しをした後学校に向かった。
香菜は熱々のメロンパンを頬張り笑みを浮かべた。
「今日はありがとね〜!しおと二人で話せて楽しか買い物やったばい!」
「こっちこそ!......。」
思わずため息が漏れる。
「しおも東雲くんのこと心配と?確かに顔色悪かったとよ。」
「うん。」「まあ、そのうち元気になると思っとるけん。あんまし気にせんと。」「……。」
「……あれ?」
ふと校門の方を見ると東雲くんが一人で立っていた。
「東雲くん!?どうしたと?こんなところで……。」
「いえ、特に用はないんですけど……。」
「そ、そう……。」
東雲くんはそのまま立ち去ろうとした。
「あっ!待って!」思わず引き止める。このまま帰すわけにはいかない。
「あの……。」
「東雲くん、私保健室まで送ろうか?」
「え……。」
「顔色わるくて心配だよ!私も香菜もいるから!」「そうばい!ってうちも行くん!?」
「……。」
東雲くんは黙ってしまった。そしてしばらくして口を開いた。
「分かりました。お願いします。」
東雲くんは弱々しい声で言った。
「東雲くん、無理して喋らんでよかたいね。」「はい。」
香菜の案内で3分くらいして保健室にたどり着いた。
保健室に送り届けたものの何を話せば良いのかさっぱり......。
「.... ...。」
「……。」
沈黙が続く中、東雲くんは香菜に声をかけた。
「あの、すみません。俺、波野先輩に話したい事があるんです。......二人にしてくださらないでしょうか。」
「え?う、うん!分かったばい!」香菜は慌てて部屋を出ていった。
