「そんなんじゃ、」



「じゃあ何だよ。」



反論しようとするけど、また言葉が出なくなる。


もう嫌だ。


どうしてこんなに嫌われてしまったんだろう。



「それは、」



このまま素直に言葉を紡げば告白になってしまうので、どうしようか考えてしまう。



「ほらな。」


呆れたようにため息をつくれん。



心がズンと重たくなる。



「違う!」


違うってことだけは、絶対に知ってて欲しい。


…れんだけなのに。



「もういいから、それ着とけよ」



氷点下のように冷たい視線に、視界が滲む。



こんな格好、きっと醜くすぎて見れなかったんだろう。



…さっき名前を呼んでくれた時は、優しい顔をしているように見えたのに。


パーカーを持って突っ立っている私を置いていって歩いていってしまうれん。





…これ以上嫌わないで。