「ねえ…雅人さん、おめでとうって言って、キスして。」
「…25歳おめでとう、真美。…ん…」

くちゅ、と2人の舌が絡まる音が長く続く。

「…んっ、はぁ…もっと、もっとして…」
「…ん…」
「…はぁ…気持ちいい…。ね、雅人さんも気持ちいい?」
「ああ。気持ちいいよ。」

 夜の12時を過ぎた頃、雅人と真美は互いに一糸纏わぬ姿で手足を絡ませ、ベッドの中にいた。

 雅人の唇を存分に味わった真美は徐に雅人の局所に手を伸ばすと、勃ちあがりかけているそれをやわやわと刺激した。
「…く…こら、真美…っ」

 びくん、と肩を跳ねさせた雅人の耳元に唇を寄せると、真美は何事かを囁いた。
 一瞬雅人の顔が真顔になるが、真美が続けて何かを言うと、目を閉じて呟くように声を出した。

「…真美…好きだ。大好きだよ。」
「世界で一番?」
「……」
「雅人さん?」
「…ああ、一番好きだ。」
「うれしい!私も、愛してる…ねぇ、口でしてもいいですか?奥さん、あんまりしてくれないんですよね」
「真美、妻のことは…」
「はい、言わない約束でしたよね。嫌な気持ちにさせてしまってすみません。…じゃあ、しますね。」

 雅人がそれに何か言おうとするのを制するように、真美は手淫を続けていた雅人のペニスに顔を寄せた。
 チュ、というリップ音の後にいきなり雁首を加えられ、雅人は反射的に真美の頭を掴んだ。

「…んっ、んくっ、はぁっ…んぐ、おっひぃ…」
「く…っ、はっ、い…い…っ、」

 次第に深く、しまいには喉奥まで招き入れられたディープスロートによって引き出された雅人の官能に翻弄されるうめき声と、真美の唇から漏れる淫靡な音が部屋に響き渡る。

「ああ…っ、いく…っ、いく!…っく!」
「…ん、んぶっ、」

 雅人が精を放った後、唇を離した真美の喉がこく、こくと嚥下する様子を肩で息をしながら雅人は眺めた。今放ったばかりの陰茎が再び力を取り戻すのを感じる。

 今日で最後…今日で最後だ。
 …だから…


 ゆっくりと細い指先で口元を拭った真美が雅人に濡れた目を向ける。そして、雅人の目の前で見せつけるように自分の両膝をM字の形にくつろげ、更には精液に濡れた2本の指で隠部を広げた。
 薄暗さに慣れた雅人の目にははっきりと、そこがてらてらと濡れそぼっているのが見えた。

「雅人さんのを舐めてたら、私もこんなになっちゃいました。…今度は、雅人さんの番。私のここ、おもいっきりぐちゃぐちゃにしてくれませんか?」