私、叶志保は、
元々おとなしいというか
引っ込み思案で目立たない子だった、
だから特別褒められることも
特別嫌われることもなかった。

「今日は席替えだぞ!」
クラスのみんな、くじ引きで
一緒になった人と隣同士に席替えをしていく
次は私の番だ、
志保は、くじを引くと、
クラスのリーダー格の女子りさ子と
隣に最悪だ…
高学年の体の大きい男子と殴り合いで
勝って号泣かせたという伝説も聞く、
ちなみに私たちは2年生だ、


その先輩は5年生と聞く
そんなお兄さんを力で倒してしまう
りさ子に当時背が低くて非力だった私が
狙われたら絶対に生きていられないと思う。

しかしそんな緊張が足を引っ張り
悲劇が起きた、

私はりさ子が怖くて寝不足だった
家に帰っても彼女のことばかり考えてしまい、
眠れず学校の音読中に寝てしまった、

「叶?!おい叶の番だぞ!」

慌てて渡した飛び起きたて
教科書をがむしゃらに読んだ


「お前それ先週のだぞ!」

みんなは大笑いした志保は、恥ずかしくて
立ち竦んでしまった

「お前は後ろに立ってろ!」

そこから私は目立ってしまい、
いじめの標的になってしまった、
りさ子をはじめとした学年のみんなから
身体的な攻撃や精神的攻撃を
された、
向こうは遊びのつもり感覚なんだろうけど
こっちは鉄で殴られまくってるかのように辛い。

私はその後精神と体のダメージを回復させる間に
病院へ行った、
両親は教育委員会へ

いじめの訴えをしに行くが取り合ってもらえなかった、

両親に迷惑はかけたくなかった、
「私なら大丈夫!」

そこから志保は、人生の教科書を作るために
同じ境遇の人の記事を参考にしたり
またはいじめをする人の心理などを勉強した、
あれから学校に行っていない、

「自分の道は自分で切り開くだって人生の教科書なんてないんだから」
そして12年もの歳月が流れた

志保は、心理学の大学へ入り
故郷から離れた場所へ一人暮らしをしていた
今回のエピソードはここから、始まる。

やっぱり今日も、アクセス数は少なかった。
志保は、小さくため息を吐くと、
テーブルの上にあった紅茶を飲みながら
グチッターというSNSを確認した。

「へ?きゃあ始めましたってそりゃないでしょ!」

志保はグチッター歴4年で500人のフォロワー
そのアカウントの主は先日初めて2000人
流石に落ち込むよな。

「やっぱリア友いないとダメなのかな?」

「顔写真投稿しようかな?」
と思いつつも、
流石に恥ずかしかった、
最近また太ったので尚更、
元々そんなに見た目に自信がない、
ショートカットボブにメガネと
冴えない雰囲気な少女が一人で自撮りしても
痛いだけだしな。

「あ、嫌だもうこんな時間か…」

志保は時計を見て焦った。
「そろそろ寝ないとな明日も学校だし」
歯を磨いた後あくびをしながら
ベットに入り眠りについた。



志保は、大学2年生だ、
心理学部に通っている、
人の心を知りたい、
何故いじめという人の人生を
狂わせるようなことを人はするのか?
私みたいな人を一人でも減らしたい。

目が覚めると
かなりいい時間だった。

「危ない朝食は食べてる暇はなさそうだな…」
そのまま必要なのもを持ち大学へ向かった。

その途中SNSで出会いを探していた、

「うーんやっぱインフルエンサーでも探すかなぁ」

1日考えているとある人からフォローが
帰ってきた。

「フォロワー多いなぁちょっと話しかけてみよ」
そう珍しいアカウントでもなかったけど
いわゆる波動を感じたのか、
DMを送ってみた。


【すみません私ブロガーをしてるものですが?】

【ん?DMありがとう】

【よろしくです】

基本これだけで終わってしまうが
親について悩んでるような書き込みがあったので、聞いてみることに。


【あの?親と何かあったんですか?】
志保は勇気を振り絞り聞いてみた、
初対面の人といやそもそも人と話すこと自体が
恥ずかしい。

【あんたには関係ないよほっといて】

【そ、そうごめんね】

【でも相談なら乗るからね!
なんか辛そうだし…】

【ありがとう!でもお節介はやめてね!】
やや冷たい口調であしらわれた。


「うーん…」
しかし彼女の辛そうな書き込みは続いた。




【そんなのダメ!】

無意識なまま志保は、DMへ
送信した、

すると

【またあんた?心にもねえコメント
やめてくんない!】

【ただでさえフォロワーの出会い厨含んだ
男共がうるせえのに
あんたみたいな大学生のおばさんに
どうこう言われたって嬉しくねえよ】


【いやその男の子たち見たところ
あなたと同世代でしょ!なら私みたいな
ベテランのおばさんに話してくれれば
少しは違った結果得られるんじゃないの?】


【は?】

【わかったよそのかわり役に立たなかったら
ブロックするからな!】

おばさんなんて言われたのは、初めてだった
たしかに子供から見たら
自分なんておばさんなんだろう、
でも助けたい!って気持ちに年齢も性別も関係ない。

【なぁそういえばお前の住所戸塚って習ってるけど横浜の?】


そういえば在住地域公開にしてあった。

【うちも実は戸塚なんだよな実は近所だったりして】


【え?】

志保は、戸惑った。

【なんかちょっと会ってみない?】
向こうから意外な応えが来た。

【うん】

志保とマッシーは、ちょっとしたオフ会を
開くことにした、舞台は3日後の近所の公園。

しばらく地元の名物の
魅力をシェアするなどのやり取りを続けていると、不思議と仲良くなっていった。

そしてオフ会の日、
志保は、公園で本を読みながら待っていた。
すると黒髪のおさげの小さな女の子が
公園に入ってきた。




「まさかあの子?」
想像以上に小さかった、
下手したら小学生?。

「あのこんにちは…このアカウントの
志保です!」


女の子は、確認して

「あなたが?」と思ったより
優しい口調で、返した
ネットじゃ少し強気な子だと思ってたけど
実はかなり穏やかで温厚な性格そうだと思っていたが
「想像通り冴えないわね!」

「え?」

「なんかこう暗そうだし少しデブだし地味だし
人を寄せつけなさそう…」

「そうよねあなたとは大違い」素直に
受け止めるしか無かった、
元々内気で存在感もないし最近かなり
体重も増えてた。

「私と正反対すぎてちょと面白いかも…」

彼女は、子供とはいえ小柄で、明るく、
誰にでも好かれそうな雰囲気だ。

「あんた生き方をコーチしてあげる!
とりあえずパフェでも奢ってよ」

「うん」

志保は行きつけのカフェに連れて行った。

「ここ美味しって評判だよね!」

「この野いちごパフェ食べてみたかったんだよな」

志保は紅茶を飲みながら幸せそうに
パフェを食べるましろに、
今までの愚痴を話し始めていた。


「いじめね…なくならないよな
いじめの動機なんてピンからキリ!」

「うん…」

「それで自分のような人を増やさないために
様々な知識を披露するために人生の教科書を
作るために活動!…」

「あたしあんた気に入った!
あんたネット活動4年やっててその知名度
そりゃそうだあんたは、人を寄せるオーラみたいなのがないものその上、見た目も冴えないし」

「でもそういう人でも能力は確かよあたしが
宣伝するより人を寄せる人になるためにコーチしてあげる」


「え?でも」

「そのかわり条件がある!」  
志保は頷いてましろの話を聞いた。

「まずあんたはあたしのこと師匠と呼びなさい!それから!あたしインフルエンサーで稼ごうと思えば稼げるけど当然口座がないだからあんたの
口座と共有してくれない?」


「はい…」

「もちろん手数料は出してやる!
あと私が家にいたくなくなったら
泊めるなりりしてくれ」

「わかりました!そうだ!
服買いに行きませんか?」

「そうだな!おすすめなの頼むぞ!」

志保は、ましろと近所のお店へ連れて行った、

「これとかどうかな?」
志保は、ましろにリボン付きのパーカーを着せた。



「おいこれ子供向けすぎじゃないか?」
と言いながらとても似合っていた。

「よし師匠のあたしからあんたにいいのを
選んでやる」といい
ほかのコーナーへ

すると真っ暗なワンピースを持ってきた。
「これを着なさい」



かなりおばさんファッションな服で
志保からしたらかなり恥ずかしかった。

「似合うぞ!笑」

「では師匠こちらを」
「やめんかい!」
今度は完全に子供向けのキャラクター
Tシャツを渡した。
とても楽しい、
こんな無邪気に私も笑えたんだ、
いつ以来だろう、
いや私的には、生まれて初めてかもしれない。

元々私は無愛想で人とのコミニュケーションが
難しかったため、友達が一人もいなかった、
そこをつかれていじめられたのだろう。


「はっ!」一瞬いじめられていた時がフラッシュバックした、いやもう思い出すのはやめよう!。

「おい!志保!これ着てみろよ…」

「いやだ!ちょっと露出激しすぎない?」

「いや似合うよ?恥ずかしがってて可愛い…」
楽しい時は長いようで短かった。

「ありがとな!楽しかったうえにこんな
ご馳走になって」

「こちらこそ!また遊びましょ!」
とても楽しい時間を過ごした
翌日悲劇は起きた。

ちょうど大学へ行こうとしていたところ
ピンポーンアパートのベルがなった。


ましろが、ドアの前にぽつんと立っていた、
「師匠?」

「師匠?」

「志保!…」

志保はまず、水を持ってきて飲ませた。

「大丈夫ですか?」

「しばらく泊めてくれもちろん内緒で…」
話を聞くことにした、
ましろはかなり訳ありなようだ。

ましろの家では、
「あんた!また掃除終わらせてないの?」
『バキッ』母親はましろを容赦なく蹴飛ばした、

少しでも親の機嫌を損ねると容赦ない
拳や蹴りなどが飛んでくる、
ましろは母親と二人暮らしで、母親が全てを支配していた。

「志保!助けて!もうあんな家いられないよ」
「わかったとりあえずうちでくつろいでて」

「ありがとう!ぐすん」

「師匠らしくないですよ!お願いどうか笑って」

「笑えと言われて笑えないようわあああああ」

余計なこと言って余計に泣かせちゃった?
でもどうしよう。

「私学校行ってくるから…」

「うう…早く帰っでぎでね」

志保は講義中もずっとましろのことばかり
考えていた、

あの子すごくしっかりした子だと思ってたけど
せざるえなかったのかな?

あの子は友達には、恵まれてそうだけど
家族には恵まれていないのかな?
私はその逆…。

私が、しっかりしなきゃ少しでもあの子に
笑顔を作りたいそうだ!お土産でも
買って帰ろう。
「ただいまお土産買ってきたよ」

「志保!」

「今日何食べたい?なんでも言ってね!」

「いやいいよ…」

「でも食べないと!」

志保はましろの好きそうなものを必死に考えた、
「あんたってお節介ね…あたしはあんたの何?
ただ行くところないからここにきただけなのに…」

「私わかるの…人に恵まれないの
私は、良い友人に恵まれなかった…でもあなたという友人に恵まれた、そしてあなたは親に恵まれなかった、でも私は親ではないけど親代わりならできる、奇跡的に私に出会った…」

「ないものは、補うしがないと思う…」 

「ばが…ありがどう!もうあんな生活嫌だっだでも!あんたと一緒ならあたし!もう少し耐えられる!とりかえしのつかないうちにあ帰るね!また絶対に来るから!」

「今度あなたの好きなもの用意しとくから連絡してね!」

定期的にましろと連絡を取り合うのが楽しくて仕方なくなった。

「そういえば志保って好きな人とかいるの?」
いきなり聞かれたけど、
首を振った、正直考えたことなんてなかった、
それどころか父親以外の男の人とは、
全くと言っていいほどずっと喋っていない。

「んじゃどんなタイプが好き?」
それもわからない、そもそもそう言うのない、

「質問を質問で返すのは、恥ずかしいけど
師匠はどんなタイプが?」

「正直いないかな?男子とはよく遊ぶけど
まだまだ子どもでね!そんなの1ミリもない
あんたよりはマシだろうけど」

なんというか、最近のこどもは進んでるな…
いや私が遅れてるだけなのか?と思い
苦笑いした。

って喜んでばかりではいられない、
あの子は今も悲惨な目にあっているはず、
あの子のためにも人生の教科書を完成させなければ、まだ1ページ目を書き始めた程度なんだから…。


「よう志保!」

「師匠!」
相変わらず疲弊してるな…
志保は、ましろに精一杯愛を注いだ、
一人の家族のように。

「志保!今日中学に入学した!さらにうちの親
更に仕事忙しくなるみたいだし!もっと一緒にいられるかもな!」

「はい!」

彼女が中学生になった頃から急に母親のことは聞かなくなった。

どうやらほかの男と付き合い始めたとか?
「まああのバカ親の事だ…いつかこうなると思ってた!今度から1週間出張だってよ!」


「これからまた高頻度で会いに来れるから
今後ともよろしくな!」

「はい師匠!」

あの子は本当に強い!
私も師匠みたいに強くならないと!。


 
青い空は今日も二人を見つめている
辛い日々を過ごした人達こそ
天は決して見捨てていない。