「社長、俺と椿芽は覚悟を持って付き合うことを決めたんです。大体、うちの事務所は恋愛OKじゃないですか。社長に何を言われたって、俺たちの気持ちは変わりませんよ」
椿芽は五十鈴に肩を抱き寄せられる。五十鈴の言葉に安心してしまう。椿芽が言いたいことを、五十鈴が代弁してくれたのだ。
「そう……」
冬子は無表情でそう呟くと、二人に背を向けて廊下を歩いていく。それを椿芽は少し不安げな目で、五十鈴は睨み付けるような目で見ていた。
それから数日後、椿芽は冬子に言われたことなど忘れ、家に帰ってきた五十鈴と二人でソファに座り、テレビを見ていた。見るのは五十鈴がゲストとして出演した動物番組である。
「椿芽、この番組好きだよね」
「うん!いつか、大きな犬飼いたいなぁ……」
テレビには生まれたばかりの秋田犬の赤ちゃんが映し出されている。それを「癒されるなぁ」と思いながら椿芽がジッと見ていると、五十鈴に指を絡められる。
椿芽は五十鈴に肩を抱き寄せられる。五十鈴の言葉に安心してしまう。椿芽が言いたいことを、五十鈴が代弁してくれたのだ。
「そう……」
冬子は無表情でそう呟くと、二人に背を向けて廊下を歩いていく。それを椿芽は少し不安げな目で、五十鈴は睨み付けるような目で見ていた。
それから数日後、椿芽は冬子に言われたことなど忘れ、家に帰ってきた五十鈴と二人でソファに座り、テレビを見ていた。見るのは五十鈴がゲストとして出演した動物番組である。
「椿芽、この番組好きだよね」
「うん!いつか、大きな犬飼いたいなぁ……」
テレビには生まれたばかりの秋田犬の赤ちゃんが映し出されている。それを「癒されるなぁ」と思いながら椿芽がジッと見ていると、五十鈴に指を絡められる。

