イノセント*ハレーション

死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ...っ!


最初の徐行。

徐々に徐々に着実に天国へ近づいている気がする。

目を瞑っていれば周りを見なくて済むから怖くないだろうと思ったけど、むしろその逆で、真っ暗でこれから何が起こるかわからない恐怖が猛烈に悪寒を誘う。

前進に鳥肌が立ち、日焼けして血色の良くなった気さえした肌も心なしか色白くなったように思える。

天国へのカウントダウンが始まったからか、思考が冴え渡る。

神様にでもなれるのではないかと思い込む。

そう、あたしは神様。

雨谷凪夏はあまのじゃく...じゃなくてアマノカミノミコト。

空に帰るんだ。


「キャーーーッ!」


1号車の人の悲鳴が聞こえ、1秒もしないうちにあたしも山を越える。

目を瞑るどころか出目金のようにパッと見開いてしまう。

手はガクガクでバーから離れることはない。

でもお尻や足は浮いたり沈んだりし、内臓は揺さぶられ朝食べてきたものが逆流してきたように感じる。

ぐるんと1回転して完全に白目を剥き、

最高スピードでラストの急降下からのゴール...。


あ、終わった...。


いろんな意味でそう思った。