イノセント*ハレーション

*現在*

人気のない屋上へと続く階段の踊り場に、あたしと絆奈、そして...矢吹くんはやって来た。

泣き虫の絆奈がずるずると泣き続け、泣き声が聞こえなくなるまで、きっと時計の針は180度くらい移動したと思う。

夏より日が短くなり、茜色が藍色におおよそ覆われたところで、あたしは渇ききった唇を開いた。


「矢吹くん...君が絆奈をここまで連れてきてくれたんだよね?」

「そう。だっておれは...君達を傷付けた張本人だから。おれがあの時の...鈴木晃太だから」