イノセント*ハレーション

そして、翌日。

文化祭2日目は朝からどんより曇り空が広がっていた。

後夜祭でキャンプファイアや花火の打ち上げをする予定だから、なんとしても天気を持たせたいと願う生徒達が大勢いたのだろう。

あたしが登校してくる頃には、文化祭の装飾に全く関係のないてるてる坊主が校舎内の各所に吊るしてあった。

だが、それを喜んでくれる人が今日は大勢いる。

生徒の家族や他校の友人、学校の近所に住む方々など、年代性別問わず様々な人が訪れている。

あたし達のクラスのカフェは昨日とは比べ物にならないくらい大繁盛し、他のクラスと共同で仕様している家庭科室のキッチンにありとあらゆるものが散乱している状態だ。

あたしはなるべく片付けに回れるように、自分の仕事は手際良く済ませた。

でないと、洗い物で流し台が溢れ返ってしまいそうだった。


「凪夏ちゃん、ありがとう。やっぱり毎日やってる人は違うね」

「そんなことないよ。あたしは裏方の方が向いてるからやってるだけ。
あたしより鶴乃ちゃんのサンドイッチの方が断然見た目良いし、盛り付けもセンスあるよ」

「え~、そうかな?」


あたしがこくりこくりと首がもげるんじゃないかと心配になるくらいに頷くものだから、鶴乃ちゃんはお腹を抱えて笑い出した。


「うふふふっ!もぉ、凪夏ちゃん地味に面白すぎ...!ふふふっ...」


どうやらドツボにはまったらしく、鶴乃ちゃんはしばらく思い出す度にニヤニヤしながら作業をこなしていた。