それから雷と雨は嘘だったのかのように治まり、お互い寝室とリビングに分かれて就寝した。




…緊張し過ぎて一睡もできなかったけど。




しゅんくんの香りに包まれて、寝てるわけなくない?



結局、寝室で寝させてもらったし。



同じ布団に入るなんて、鼻血が出そうになってしまったことは秘密。



時刻は朝の7時。





なにやらリビングの方で、がちゃがちゃと調理器具を触る音がする。





…どのタイミングで起きるべきかとても迷よう。





ベットから降りて、そばにあった鏡で自分の姿を確認する。





髪を整えて、表情を作ってから意を決して寝室を出ると、リビングにはとてもいい匂いが広がっていた。





「お、おはようございます」




「おはよう。」




おっふ。



朝イチのリアルしゅんくんは刺激が強い。




朝からビジュが良すぎる。





しかもメガネ姿!



レアすぎる。オタクとして写真を撮りたい衝動に駆られるがグッと我慢する。



キッチンに立っているしゅんくんの側には、美味しそうな朝食がズラリと並んでいた。




「これ、」




「ああ、朝ご飯。作ったから食べよう。」