『いや、それくらいしかできないしさ。瞬にも会いたいでしょ。じゃあまた詳細は連絡するね!おやすみー』




「あ、ちょ、」




そういって一方的に切られてしまった電話。




本当に自由人だなぁ。





すると隣から、穴が開くほどの視線を感じる。



もちろん相手はしゅんくん。



その黒いオーラは、見たことのない雰囲気を纏っていた。



「あ、あの?」




真っ直ぐ見つめられると爆発しそうになる。




「…莉子は俺のこと好きなんだよな?」




眉間に皺を寄せ、どこか不満そうな表情。




ファンってことだよね?




「は、はい?」



その表情の意味がわからなくて、しどろもどろになる。



「なのに健一と連絡先交換するんだな。」



さっきよりもうんと低い声色。