「来週からテストだからお前ら勉強しろよー。」


大嫌いな数学が終わったときに、先生が放った言葉。



先週文化祭終わったばっかりなのに、切り替え早いよ。


あー、もう来週テストかぁ、嫌だなぁ。



「莉子、大丈夫?」




先生が教室から出て行った瞬間、はすみんが心配そうに駆け寄ってくる。



「へ?なにが?」


「なんか凄くしんどそうだよ。顔だって赤いし。気づいてないの?」



「…全然気づかなかった。そういえば今朝から食欲ないかも。」


『ちょっと触らせて、』とはすみんの手が私のおでこを触る。


「熱っ!絶対熱あるよ。今日は帰りなさい。」



はすみんの手冷たくて気持ちいいな。


そんなこと考えていると、ボケっとして動かない私を見かねて、私の代わりに荷物をまとめて、先生にまで伝えてくれたはすみん。


…持つべきものは、しっかり者の親友だよね。