おまけ

ーーー続きの会話



「そういえば、その格好どうしたんですか?」



ピンクのうさぎの着ぐるみなんて、一体どこから。



「これは遠藤さんが渡してくれた。」




「あ、そういえば遠藤さんは許してくれたんですか?」



一番大切なことを忘れていた。



「ああ、恐らく健一が説得してくれたんだと思う。」




「…けんけんっ、なんて良い人!」




私たちのためにあの強面の遠藤さんの、心を動かしてくれたっていうの?


さすが人に懐く天才だと思う。




「…また健一か。」



不機嫌そうなしゅんくん。


子供みたいに口を尖らせている。



…キャラじゃない。



「ど、どうしたんですか?」





「莉子、ヤキモチって知ってるか?」



突拍子もない質問。




「はい?」




「俺そのヤキモチを妬きやすいようなんだ。莉子が健一の話をしてると無性に腹が立つ。」



やけに真っ直ぐ見つめながらそう言葉を紡ぐしゅんくん。


そのオーラはどこか殺気立っていた。



「え、」




「だから、覚悟しといてくれ。俺の彼女だから他を見るのは耐えられない。」



捕らえられた目線。


彼から溢れ出る独占欲。



ドクンと胸がなった。




「っ、わか、りました」





"最愛の推し"が"最愛の彼氏"になった。




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